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《中国ドラマ》「月光変奏曲~君とつくる恋愛小説~」を紹介してみる

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《普段中国映画ばかりみている私が、中国ドラマを紹介してみる⑥》

 

 

 

ドラマの概要

月光变奏曲 (Moonlight)

邦題:月光変奏曲~君とつくる恋愛小説~

撮影: 2020年

放送:2021年5月〜6月

配信プラットフォーム: iQIYI (愛奇芸)、U-NEXT

ジャンル:恋愛、ドラマ

話数:36

ざっくり感想:iQIYIの「恋恋劇場」枠で放送されたドラマ。

表ヅラは優しく、裏では俺様な新人作家と仕事熱心な新人編集者が新作出版に向けて切磋琢磨する中、とある事情で同居を始めたことをきっかけに距離が縮まり、お互いに惹かれ合う話。

という風に一言でまとめてみましたが、主人公の2人は作家と編集者として出会う前から恋人同然のネット友達だった(互いにそのことを知らない)という奇跡的設定(笑)ひょんなことから同居を始めたり、作家の親友が恋敵になったりと、あるある設定が多いですが、仕事パートとのバランスがちょうど良く、見応えあるドラマでした!

 

※恋恋劇場・・・恋愛を主題としたアイドルが主役のドラマ、もしくはネットドラマ枠のことをいう。

 

 

公式サイト

日本語の公式サイトがあるようです。DVD BOXも発売されています。

kandera.jp

 

配信サイト

元々の配信プラットフォームはiQIYI (愛奇芸)

www.iq.com

 

Lala TVでの放送もあったようです

www.lala.tv

 

私はU-NEXTで見ました!

 

 

 

 

口コミサイトでの評価

辛口クチコミが見れるSNSプラットフォーム・豆瓣(douban)では6.8評価。

超人気ドラマだと9以上、話題になったドラマだと6くらいなので、まさに話題になったドラマの平均点。THE 9としてデビューし、人気絶頂の中にいた虞書欣が主演の作品ということもあり、当時かなり話題になった印象があります。

 

あらすじ

新鋭作家のジョウ・チュワンは、新人編集者チュー・リーから次回作の契約で付きまとわれ辟易。しかし、その彼女は匿名で交流を深めていたSNS友達だと判明! 表向きではぶっきらぼうな態度だが、実は陰では彼女を支える“二重交流”をする中、リーが住む場所を失ってしまう。思わず自分の家の空き部屋を貸す提案をしたチュワンは、SNS友達だと言い出せないまま、秘密の同棲生活を始めー!? 最悪の出会いをした2人は、仕事を通して惹かれ合っていくが、素直に気持ちを伝えられず両片想い状態に。一緒に住んでいるのにすれ違うもどかしい関係にじれキュンが止まらない! さらに作家ならではの文学的セリフや、ロマンティックなキスシーンが盛り込まれた甘い恋にときめくこと確実。作家と編集者という仕事のパートナーとして、試練を乗り越えながら物作りに全力を注ぐ2人の成長物語と、出版業界のリアルな現場を覗き見できるのも見所! とびきりの甘さとじれったさ、真っ直ぐな恋愛模様に胸キュンするサクセス・ラブコメディがついに誕生!

https://kandera.jp/sp/gekkou/

 

 

登場人物

いつも日本未上陸の中国ドラマの感想を書いているため、自分で登場人物を紹介していましたが、今回は日本上陸済みという特権を生かし、登場人物の相関図を引用させていただきます🤣

https://kandera.jp/sp/gekkou/

 

 

 

感想

お仕事ドラマとして

第一に、仕事パートの見どころが満載なドラマだと思いました。

「恋恋劇場」枠ということもあり、日中共に恋愛要素を全面に押されていますが、私的には以下の3点が見どころだと思います。

・中国の出版社における編集業務の進み方と社内闘争

・出版社、そして編集者と作家の関係性を詳細に描いている点

・新人編集者のチュー・リー(初礼/ chu li)が上司になじられながらも数々のトラブルを乗り越え、成長していく姿

 

こうした仕事パートの濃さがなければ、確実に物足りなかったし、ただのよくある恋愛ドラマに留まっていただろうと思います。

特に販売部のリアン(梁/ liang)と副編集長・ミャオ(老苗/ lao miao)による様々な妨害を、チュー・リーたち編集部が乗り越える・仕返す場面は視聴者に爽快感を与え、このドラマをさらに面白くしていたと感じました。(スカッとジャパンに出てきそうな仕返し...と言いつつあんまり見たことないけど..笑)

 

それにしても、社員同士の蹴落とし合いは一般的な会社でもよくある話なのでしょうか。

 

元月社(初礼の会社)には同業界の「新盾社」という超えなければいけない壁があるにもかかわらず、ミャオなどの一部の人間は社内における権力のためにチュー・リーが先導した有名作家との契約や出版イベントを邪魔しようとしており、それは時に出版業界内における元月社の評判を下げていました。

自身が属する会社の評判を下げてしまっては、社内における権力を握っても意味がないと感じるのですが...。

 

この社会にはミャオやニアオニアオのように権力に縋り付き、のしあがろうとする人、気に入らない人をいじめる人間がいることは、バイトの身分でもなんとなくわかるのですが、自社の評判を下げることに繋がる内輪の蹴落とし合いはまだ見たことが無く...(お仕事ドラマをあまり見ないからそう思うのかも)

ドラマだから多少大げさに描かれていることは理解した上で考えてみても、やっぱり不思議な点に感じました。

 

とにかく、これはドラマの感想とは直接の関係はない話かもしれませんが、このドラマを見進める中で、社内における社員同士の蹴落とし合いはどう言う心理で起きているのか、そもそも日本でもありふれたものなのか、と言う点が気になってしまいました🤣

 

 

 

恋愛ドラマとして

恋愛パートについては二つの軸があるかと思います。

・ジョウ・チュアン(昼川)とチュー・リー(初礼)のネットとオフラインの二重恋愛

・ジアン・ユーチョン(江与诚 / jiang yu cheng)と新盾社の総監・グー・バイジー(顾白芷 / gu bai zhi)の大人な恋愛関係と、そこに入り込む新人作家・グー・ユンフェイ(顾云飞 / gu yun fei)の三角関係

 

一つめについては、「キツネ」(ジョウ・チュアンのこと)と「サル」(チュー・リーのこと)と呼び合うネット友達としての2人の関係性と、現実における「作家」と「編集者」としての関係性が同時に進行していきます。

 

元々、2人はお互いにネット友達であることを知らずに現実で出会いました。しかし、ジョウ・チュアンが先にチュー・リーは「サル」であることに気が付きます。そこから約一年間は、自身が「キツネ」であることを明かさずに、チャットのやり取りではチュー・リーの本音を聞き出しながら優しい男を演じ、、現実ではチュー・リーの本音を知った上で俺様を貫くと言う最低っぷり(笑)二重人格...

しかも自身が「キツネ」であることを知ったらチュー・リーは喜ぶだろうとジョウ・チュアンは考え、バレンタインに明かそうとするのです....これも俺様思考というか...😥

確かに取引相手兼同居人が元々ネット友達だった、という運命的な展開には驚くだろうけど、驚くだけで別に嬉しくないですよね。一年間も騙されてたんですもん。

 

と、ここまでジョウ・チュアンのことを散々貶してきましたが...なんだかんだ言ってもジョウ・チュアンは憎めないキャラです。俺様男とはいえ、自分の身の回りの人間のことは絶対に裏切らないいい奴なので、拒絶感を持たずに見れました。(←俺様キャラが苦手な人)

 

また、本ドラマでは、夏目漱石「月が綺麗ですね」(あなたのことが好きです)が2人の合言葉のようになっています。

ネット友達同居人作家と編集者という設定にこの要素まで入るとお腹いっぱい感があり、自分としてはそこにロマンチックさはあまり感じないのですが...とはいえ題名にも、元月社が刊行する雑誌にも「月光」が含まれているので、この要素は欠かせないものなのかなと思ったりもします。

さらに出版社と作家をテーマにしているので無理はない設定なのですが、自分には刺さらなかった。

 

二つめについては、元々「作家と編集者」という一面を持つ恋人関係だったジアンとグーの復縁劇+グーのことが好きでたまらないグー・ユンフェイの三角関係(でも三角関係はほぼオマケ)。

ジアンとグーが別れるきっかけは、2人が携わった作品に関わるすれ違いだったことも、「作家と編集者」という関係性を反映していてリアルだと思いました。作家と編集者の恋愛がどのようにして始まり、終わりを迎えるのかを覗き見できた気がします(笑)

 

拒絶・惹かれ合いのグダグダを繰り返しすジアンとグーの関係性がドラマ全編にわたって続いていくため、「あ〜もどかしいな」と思う場面も多々ありますが、ジアンの落ち目の作家としてのプライドの高さ・気難しさや、グーの職位と内心の葛藤が2人の関係性をうまい具合に阻害していて、面白いです。笑

 

 

 

気になった点:你喜欢银杏吗ーイチョウは好き?

一点気になったのが、最後にイチョウの木の下でグーが「你喜欢银杏吗(イチョウは好き?)」とイチョウの葉を差し出しながらジアンに問いかけ、彼が「我喜欢银杏,也喜欢你(イチョウも君も好きだよ)」と微笑むシーン。

 

どうしてわざわざ「你喜欢银杏吗」と聞いたんだろう?と思ったのですが、「因(银)为有你,三生有幸(杏)」(あなたがいるからこの上ない幸せ)というギャグ的な要素があったようです。

 

さらにイチョウ花言葉は「永遠の愛」だそうですよ。

さすが文学が主題になったドラマなだけあって、言葉遊びが散りばめられているー!

 

 

 

虞書欣のギャップ

私がこのドラマを見ようと思ったきっかけは、「U-NEXT」という新しい動画配信プラットフォームに登録したからでした。

このドラマは放送開始当初からどうも主演俳優陣に惹かれなかったのですが、一時期話題になっていたし、日本語字幕で見れるこの機会に見ておこうと思ったのです。

 

そしてドラマを見終えて思いましたが、虞書欣の演技が思っていた以上に自然

私は以前、虞書欣の『下一站是幸福(働く女子流ワタシ探し)』における超絶ぶりっ子演技に耐えられなかったので、今回の作品も全く期待していなかったのですが(正直すぎる)、本作品でイメージが変わりました。

よく考えてみると本作品のチュー・リーというキャラクターは虞書欣の普段の姿とそう変わらない気もしますが(マイルドなぶりっ子)、普段シリアスな部分を見ることがあまりないので、所々で「こう言う演技もできるんだ」という意外性がありました。

 

評価サイトには「虞書欣はそもそも演技が全くできない」などと書かれていましたが、そんなことはないと思いますね🤔

チュー・リーの明るくて愛らしい姿を持つ一方で、仕事ができるというギャップを違和感なく演じていたと思います。(なぜ上から目線 笑)

泣きの演技と、最終話で急に大人びたキャラに変身していたところが少し違和感だったのは置いておいて...笑

 

去年話題になった虞書欣と王鹤棣のドラマ『蒼蘭訣』の一、二話をチラ見した時にも思いましたが、虞書欣は表情豊かだからか、シリアスな演技も上手。むしろそっちの方が向いている気もするので、普段の姿を全消しした役も見て見たいです...!(それは虞書欣の良さ殺しかもしれないけど)

 

 

 

 

この他、キャリアウーマンの編集長・ユー・ヤオ(于姚)が、家族関係、そしてデビュー作以降鳴かず飛ばずの作家スオ・ハンとの友情で悩むサブストーリーや、ジョウ・チュアンと父親の確執、ジョウ・チュアンのことが好きな女優ソン・シー(宋希)の話、グーとその恩人・劉老师の別れなど、仕事・恋愛以外のサブストーリーもしっかり描かれています

また、ストーリーの流れに沿って適宜新しい人物が登場し、その人と関わるサブストーリーが展開されていくため、飽きることなく見れました(それでも36話はちょっと多いなと思ったけど)

 

あまりいないかもしれないですが、私のように虞書欣への苦手意識がある人や、仕事要素強めの恋愛ドラマ、登場人物一人一人のサブストーリーもしっかり見たい人には強くお勧めしたい作品です。

 

 

 

出演俳優

 

虞书欣(虞書欣 / yu shu xin / ユー・シューシン)

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初礼(chu li / チュー・リー)役

↓こちらに詳しく書いています。

lantian-moon.hatenablog.com

 

 

 

丁禹兮(ding yu xi / ディン・ユー・シー)

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昼川(zhou chuan / ジョウ・チュアン)役

weibo:丁禹兮(フォロワー:984万)

instagram:dingyuxixi

 

本名:丁舟杰

生年月日:1995年7月20日

出身:上海

身長:183cm

出身校:上海戯劇学院教育学院导演系卒業

作品:2018年iQIYIサバイバル番組《演員的品格》優勝

2018年《新笑傲江湖》、2019年《八分鐘的温暖》、2020年《韞色過濃》、《傳聞中的陳芊芊》などのドラマ、2017年《修羅的遊戲》、《我的吸血鬼學姐》、2022年《十年一品溫如言》などの映画に出演

✍️:虞书欣と同じく1995年生まれ、上海出身!ドラマをみた印象では「身長が小さめなのかな?」と思いましたが、普通に183cmあるそうです😂(虞书欣が大きいからかな)

2017年にデビューですが、2018年の《演員的品格》で一位をとったことをきっかけに注目され始め、趙露思と共演した2020年放送のドラマ《傳聞中的陳芊芊(传闻中的陈芊芊)》で一躍有名になったといいます。最終学歴は上海戯劇学院ですが、それ以前に上海电影艺术职业学院影视艺术系表演班に入学しています。

✍️:《心动的信号》という恋愛バラエティ番組に出演した際、「家に庭がある」、「庭に木が増えた」と発言していたことから、「実家はお金もちなのでは?」と話題になったらしいです😂 確かに、集合団地住まいの人が多い中で、「庭」と聞くとお金持ちかな?と思うのも分からなくはない。

 

所属事務所:光线传媒

名称:光线传媒(ENLIGHT MEDIA)

創始:1998年

社長:王长田

✍️:復旦大学新聞学卒業。映画チケットのネット予約サービスを提供している猫眼娱乐」の社長も兼任している。元々政府機関の記者として働いていたが、1995年に北京テレビ局に転職。《北京特急》というニュース番組を企画してヒットさせた後、光线传媒の前身となる「北京光线电视策划研究中心」を設立。当初はテレビ企画・制作を主な業務内容としていました。

✍️:現在は映画投資、ドラマ投資、授賞式など大型イベントの主催、マネジメント業務など、様々な業務を行っており、傘下レーベルも非常に多いです。丁禹兮の他、包贝尔、章若楠、任敏、辛云来、郭姝彤、丁冠森、孙千、朱丹妮、高慧琳、姜卓君などが所属しています。

 

 

 

杨仕泽(楊仕澤 / yang shi ze / ヤン・シーヅァー)

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江与城(jiang yu cheng / ジャン・ユーチェン)役

weibo:杨仕泽(フォロワー:256万)

 

本名:楊東清

生年月日:1992年10月25日

出身:?

身長:183cm

出身校:中央戯劇学院

作品:《晨阳》、《月光变奏曲》、《飞行少年》、《恋恋江湖》、《地球脸红了》

所属事務所:果然娱乐

lantian-moon.hatenablog.com

果然娱乐については、こちらに詳しく書いています。

 

✍️:2017年デビューなので年齢に対して比較的遅め...?と思ったら社会人経験済み(2年)の珍しい経歴を持つ俳優でした。最終学歴は中央戯劇学院になっていますが、元々は庭園デザイン専攻だったようです。

また、第一回、第二回「超新星運動会」の50m水泳で金メダルを取ったくらい運動神経が良いそうです。確かにパッと見でもわかるくらい筋肉質で運動神経が良さそうな体をしていらっしゃる。

 

 

 

 

马吟吟(馬吟吟 / ma yin yin / マー・インイン)

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顾白芷(顧白芷 / gu bai zhi / グー・バイジー)役

weibo:马吟吟(フォロワー:256万)

生年月日:1988年8月25日

出身:雲南 

身長:167cm

出身校:电子科技大学通信与信息工程学院理工科卒業

作品:《一梦千寻》、《传道者的生活,我的生活》、《在今天》、《懂我的人》(《八分钟的温暖》の主题曲)などの自身の楽曲を持つ歌手。

2013年《想唱你就来-星声报到》第二位、2014年《全球华语音乐大赛》優勝、2015年《中国好声音第四季》庾澄庆组の四强など様々な大会・番組で上位の功績を残しています。

近年では、2016年《左耳》、2019年《我在未来等你》、《刑警之海外行动》 2020年《月光变奏曲》、2021年《妻子的选择》などのドラマ、2018年《无名之辈》、《白天总是太过漫长》などの映画にも出演。

✍️:歌手としてデビュー。低音で落ち着いた雰囲気の声が魅力的です。ドラマ出演は2016年から。

✍️:お父様は油絵の教授、お母様は雲南師範大学の美術教授、自身は雲南師範大学付属高校出身。高考750点満点中638点を獲得し、成都の理系学科に進学。さらに2012年にはシドニーに音楽留学までされています。頭も良く、容姿も良く、歌もお上手だなんて、完璧じゃないか...。育ちの良さが滲み出ている方だなと思いました。

 

所属事務所:广州光纳传媒有限公司

創始:2001年

代表人:陈杰

概要:香港、台湾、中国国内、日本、韓国などで活躍する様々なスターのエイジェント資格を持ち、成功に導いてきたエージェンシー。俳優、歌手の他にスポーツ選手やモデルなど、幅広い分野のスターエージェントを行っている。広告制作、新人育成などにも参与してきたようです。

✍️:马吟吟さんを始め、《中国好声音》の出演者の大半は、この会社と契約をしていたようです。ホームページはしばらく更新されていないので、現在どのような状況なのかは分かりませんが...。(马吟吟が現在も当事務所所属かどうかは不明)マネジメントしていた芸能人としては李连杰、黎明、范冰冰、苏有朋、杨坤、吴奇隆、李若彤、费翔などが挙げられていました。

 

↓こちらホームページ

www.gnmxjj.com

 

 

 

※写真はお借りしています。